発毛の仕事を始めたきっかけ 4
発毛を始めたきっかけ 4
少し生えてきたかな?(笑)

2011年3月11日、東北大震災の日。
あれからもう少しで10年になります。
この年は私にとっても忘れられない歳になりました。
震災と比べるなんて失礼な話ですが、その年の9月、右手の中指が突然おかしくなってしまいました。
その年の秋、美容師のオーナーさん達と東北にボランティアに行く事になりました。
現地で各地から贈られる物資の整理と、配布活動をしているボランティアの方達の、カットをする事になりました。
私の手がおかしくなったのは9月の初め。
店でハサミを持とうと思ったら指の動きがヘン?
あれ?疲れているのかなと思いながら、1日、2日、1週間と過ぎていきました。
しかし、一向に治らないし、酷くなっていきました。
10月のボランティアは助手にまわることにしました。
ハサミをうまく使えなくなってしまった。
自分の技術には自信があり、たくさんのお客様に支持されていましたが、手が上手く使えない美容師なんて終わったも同然だと思えてきました。
針や電気やいろんな治療をしてみましたが、原因が分からず酷くなっていきました。
神様が現場を離れるように勧めてくれたんではないか?なんて事まで考えたりした。
何とか、悪いなりに工夫をしながらお客様をさせて頂きましたが、以前より時間が掛かり、細かな動きや技術が出来なくなって、自然と客様が減っていきました。
「このまま悪くなり、美容師を続けられなくなったら、私に何が出来るんだろう?」とか、
「本当に、今よりにもっと悪くなったら、本当に美容師をやめなければならなくなる」そんな事を毎日考えていました。
しかし、美容の道しか知らない私に出来る事は、ハサミは持てなくなっても今までの経験を活かせる道しかないな!と漠然とした決意みたいな物がこの頃から生まれていきました。
と同時に、発毛育毛の選択肢も一つと考え始めた事も事実でした。
しかし、経営者として、目の前の仕事(社員の事や沢山のお客様の事)を、ないがしろには出来ない事も分かっていたので、大きな流れに身を委ねるように日々過ごす事にしました。